2003-03-01から1ヶ月間の記事一覧

とある企業のある人(仮にAさんとしよう。女性、私と同年輩か?)と、仕事上のやりとりをした。ボスがその企業に提出した書類のうち、どうしても必要なのに届いていないものがある、ということで、私が連絡を受けたのだ。ボスは、研究のアイディアやリーダ…

34.御前の池に、水鳥どもの その1

中宮還御を控えて、紫式部が里下がり(自分の家に戻ること)して、思い出したり、考えたりしたことが書き綴ってある。夫を亡くしてからの自分の気持ち。宮中に出仕するようになってからの自分。その自分がいまどんな風に思われているのか・・・それらを思い…

再開。

「紫式部日記」読み、体調悪く、しばらくお休みしていました。張り切って再開!といきたいところなのだけれど、今日の節は、実は、あまり好きになれない部分なのだ。だから、読んでも読んでも式部の気持ちに寄り添えない。読めば読むほど、式部から気持ちが…

戦争反対。

etc

私にできること。バグダッドに鳴り響いた、サイレンの音を覚えておこう。 闇夜の閃光を、覚えておこう。 断続的な爆発音を、覚えておこう。 イラクにはいまどんな風が吹いているのだろう? どんな臭いがしているのだろう? 人々はどんな気持ちでいるのだろう…

33.入らせたまふべきことも

彰子の出産、それに続くお祝い行事の数々、天皇の行幸、五十日の祝、と読んできたけれど、いよいよ彰子が宮中へ戻る日が近づいてきた。この節では、還御の準備に忙しい彰子のサロンの風景が描かれる。何に忙しいのか。それはずばり、『源氏物語』の造本作業…

32.おそろしかるべき夜の御酔い 続き

この節、倫子がぷいと席を立ってしまったのは、宮崎氏の解説に基づいて、道長がわれぼめしてしきりに冗談をふりまくので、それに閉口して、という立場で考えてきたけれど、朴おじさんは、道長が式部と息のあった贈答歌を読みあい、それを自慢したから、とい…

32.おそろしかるべき夜の御酔い

この節は、五十日の祝(いかのいわい)の祝宴が果てたあとの様子を描く。祝宴が果てて祝宴はあまりにひどい乱れようになってきた。こうなったらどんなことが起きるのかわからない。式部は宰相の君と示し合わせて御帳台の後ろに隠れる。それを道長がめざとく…

恐縮です。

私などが、ポイントを頂戴してしまって。はてなダイアリーも、いよいよ正式版! (一番上のロゴのbetaの文字が消えたのはちょっと寂しいような気もしますが。)これを機に、ここを立ち上げるきっかけを作ってくださったid:yukattiさん、困っている時に助けて…

今更ですが、はてなダイアリーへの要望

えーっと、今日のことなんですが、はてなダイアリーのとある日記に、ちょっとした勘違いを発見しまして、そのことについてコメントを書きたかったのです。ところが、そのことはちょっと特殊な分野のことで、自分のIDでコメントを書き入れると、「私」という…

31.御五十日は霜月のついたちの日

1008(寛弘5)年11月1日。五十日の祝(いかのいわい)−若宮誕生50日目のお祝いの行事−の様子が述べられる。赤子の口に餅(五十日の餅(いかのもちい))をふくませる儀式である。五十日の祝の様子美しく着飾った女房たち、供された御膳のことなど。式部はそ…

31節と32節

この節と次の節は、敦成親王誕生50日目のお祝いの日のことが描かれる。31節は、その祝儀の様子、32節で、祝宴が果てたあとの様子を描く。

30.「暮れて月いとおもしろきに」

行幸の翌日、日が暮れて月が美しい時分に、第28節で出世した人たちが中宮へお礼言上のためにやってくる。やってきたのは、藤原実成と藤原斉信。取り次ぎ役の女房の局に「ここにやこちらですか」と声を掛ける。すぐには応答しない紫式部。なかなかもったいぶ…

29.「またの朝に、内裏の御使」

行幸の翌日の早朝、朝霧も晴れないうちに宮中からのお使いがやってくる。後朝の文だね。これが早いことが愛情の印だったので、彰子が帝から大切にされていたことがわかる。でも、道長ジジのご威光って面もあるかもしれない。式部はこれを「うちやすみ過して…

28.「暮れ行くままに、楽どもいとおもしろし」

帝の御前で管弦の遊宴が始まる。船の上で奏されている笛や鼓の音が、松風に乗って聞こえてくる。遣水の水面までも満足げに見える。筑前の命婦・・・おそらく年をとっているのだろう、「女院さまが生きておられる頃はしばしば行幸があったものです」などと言…

はてなダイアリー日記のキーワードの削除問題について雑感

自分が登録したキーワードには愛着がある。だから、自分が立てたキーワードには、責任を持ちたい。でも、言葉は個人のものではないので、追加や訂正があればどんどん編集していって欲しい。そうして成長していってくれるといいなと願う。それが、理由もなし…

27.「御簾の中を見わたせば」

引き続き、行幸の様子。この節では御簾の中で奉仕する女房たちの様子を詳しく書く。その記述はほとんどが装束に関するもの。生地はどんなので、柄はどんなので、仕立て方はどんなで、重ねはどんなで、扇はどんなで、等々。どれも女性が感心を持ちそうな事ば…

26.「その日、あたらしく造られたる船ども」

1008(寛弘5)年10月16日。さあ、いよいよ、天皇の行幸の日がやってきた。竜頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)の立派な船を点検する道長。早朝から支度に勤しむ女房たち。いよいよ帝の乗った御輿が到着する。後半、御佩刀(みかはし)を持つ左衛門の内侍、しるし…

25.「小少将の君の、文おこせたる」

紫式部とたいへん仲の良かった同僚女房との歌のやりとりが記される。えーっと、私はこの段が苦手でして・・・正直なところ書きにくいのです。要するに、最初、自宅にいる小少将から手紙が届く。その返事に式部は歌を書く。でも、この歌は「腰折れ拙い歌」と…

24.「行幸近くなりぬとて」その2

昨日に引き続いて、「行幸近くなりぬとて」の節。式部の「思ふこと」に迫っていきたいと思う。何の悩みか式部の書く、「思ふこと」、「思ひかけたりし心」とは、一体何だったんだろう? これを「出家遁世への念願」とする本が多いようである。萩谷朴もその立…

24.「行幸近くなりぬとて」その1

行幸の準備がすすむ邸内「行幸近くなりぬとて、殿のうちをいよいよつくりみがかせたまふ行幸が近くなったというので、廷内をますます手入れされて立派になさる」。行幸・・・つまり、彰子の産んだ赤ちゃんに会いに、パパである一条天皇が道長の家に遊びに来…

恐る恐る、画像を使ってみる

宮崎荘平 『紫式部日記』 講談社学術文庫 上巻 ISBN:4061595539 『源氏物語』の作者、紫式部の綴った宮仕え日記は、平安朝宮廷社会を克明に描写した貴重な風俗資料である。安産を願う加持祈祷、若宮誕生、初孫に目を細める道長。そして、御湯殿の儀式、豪奢…