6.「八月廿余日ほどよりは」

彰子の出産が近づく。スタッフは当直が多くなり、お世話係として雇われる人たちが集まってくる。そんな中、「みなうたた寝をしつつ、はかなうあそび明かす」。まだ緊迫感は感じられない。それでも表だった管弦の催しは道長が差し止めていたという。彰子の体調を一番に考えてのこと。最後の一文「年ごろ里居したる人々の、中絶え思ひおこしつつ、・・・」は、捨て台詞その3。